【2025年最新】純金積立は本当にやめたほうがいい?メリット・デメリットを解説

金価格が過去最高水準で推移する今、「純金積立」に注目が集まっています。

しかし同時に、「やめたほうがいい」という否定的な声も少なくありません。手数料負担や税制の不利、そして価格変動リスク…これらは本当に投資の足かせになるのでしょうか?

本記事では、最新の相場動向と制度改正を踏まえ、純金積立の仕組みやメリット・デメリットを解説します。


純金積立とは?基本的な仕組みをわかりやすく解説

純金積立とは、毎月一定の金額で金を購入し、長期間にわたって積み立てていく投資方法。株式投資の積立と同じように、少額から始められるのが特徴です。

おもな購入方法は以下の通りです。

  • 定額積立:毎月決まった金額で購入(例:月3,000円)
  • 定量積立:毎月決まった重量を購入(例:月1グラム)
  • スポット購入:任意のタイミングで追加購入

購入した金は証券会社や銀行などの運営会社が管理・保管するため、自宅で金庫に保管する必要がありません。これにより、盗難や紛失のリスクを回避できます。


2025年の金相場の現状と背景

純金積立を検討する前に、2025年の金相場の状況を理解しておきましょう。
2025年10月現在、金価格(1グラムあたり)は約20,000円前後で推移しており、2020年の約5,500円と比較すると3倍以上に上昇しています。

この背景には以下の要因があります。

  • 世界的なインフレ懸念
  • 地政学リスク(ウクライナ情勢、中東情勢など)
  • 各国中央銀行による金の買い増し
  • 円安の進行

このような環境下で、金投資への関心は高まっていますが、だからこそ投資方法の選択が重要になります。


純金積立が「やめとけ」と言われる理由

なぜ純金積立が否定的に見られるのでしょうか、そのおもな理由を見ていきましょう。

①手数料の負担が大きい

純金積立の最大の課題は手数料の高さです。

2025年現在の主要証券会社の手数料は以下の通りです。

  • SBI証券/楽天証券:購入時1.65%
  • 田中貴金属:積立金額により1.5~2.5%
  • 年会費:多くの業者で無料(一部有料)

たとえば月1万円を積み立てる場合、年間で約2,000円の手数料がかかります。株式投資は多くのケースで手数料無料のため、これと比べると負担は大きいといえます。

②定期的な収益がない

「収益(インカムゲイン)」とは、資産を保有することで定期的に得られる収益のことです。株式投資では配当金、債券投資では利息がこれに該当します。

しかし、金は現物資産のため、保有しているだけでは収益が生まれません。利益を得るには、金価格が上昇したときに売却し、その差益(キャピタルゲイン)を得る必要があります。

そのため、長期間価格が横ばいの場合は、手数料分だけ損失が発生し続けることになります。

③スプレッド(売買価格差)が存在する

純金積立では、金を買うときの価格(買値)と売るときの価格(売値)に差があります。この差を「スプレッド」と呼びます。

例えば、買値が1グラムあたり8,000円、売値が7,500円なら、その差額500円がスプレッドです。

このスプレッドには、業者の手数料や運営コストが含まれており、投資家にとっては実質的なコストとして負担することになります。
この差は通常、1グラムあたり数十円から百円程度で、金価格が上昇してもこのスプレッド分を超えないと実質的な利益にならないという構造があるのです。

④NISA(非課税制度)の対象外

NISA(ニーサ)とは、投資で得た利益が非課税になる制度です。2024年から始まった新NISAでは、年間360万円まで投資でき、通常約20%かかる税金が免除されます。

しかし、純金積立はNISAの対象外のため、この恩恵を受けることができません。いっぽう、金に投資するETF(上場投資信託)や投資信託はNISAの対象となるため、税制面で不利といえます。


純金積立のメリット

これまで紹介した通り、デメリットが目立つ純金積立ですが、以下のようなメリットも存在します。

  • 価格変動リスクの軽減
  • インフレ対策効果
  • 保管と管理の手軽さ
  • 現物転換サービス

それではひとつずつ解説していきます。

ドルコスト平均法による価格変動リスクの軽減

「ドルコスト平均法」とは、価格が変動する商品を一定金額で定期的に購入することで、平均購入価格を安定させる手法です。

金価格が高い時期は少ない量しか買えませんが、安い時期にはたくさん買えるため、長期的に見ると購入価格が平均化されます。これにより、一度に大きな金額を投資するよりもリスクを抑えることができます。

ただし、この効果は金ETFの積立投資でも同様に得られるため、純金積立だけの特別なメリットではありません。

インフレ対策としての効果

金は「実物資産」と呼ばれ、経済危機やインフレ時に価値を保ちやすい特性があります。

近年では以下のような状況で金価格が上昇しました

  • 2020年のコロナショック
  • 2022年以降のウクライナ情勢
  • 世界的なインフレの進行

これは、不安定な時代に投資家が「安全資産」として金を買い求める傾向があるためです。この特性は純金積立に限らず、すべての金投資に共通するメリットです。

保管・管理の手軽さ

純金積立の大きな特徴のひとつが、購入した金を自分で保管する必要がない点です。

運営会社が代わりに管理・保管してくれるため、次のようなメリットがあります。

  • 自宅での保管が不要
  • 貸金庫を借りる必要がない
  • 盗難や紛失のリスクを回避
  • 保険による補償

ただし、運営会社が倒産した場合のリスクは考慮する必要があります。

現物転換サービス

多くの運営会社では、積み立てた金を以下の形で受け取ることが可能です。

  • 現金での売却
  • 金地金(延べ棒)として受取
  • 金貨として受取(カンガルー金貨、メイプルリーフ金貨など)

現物で受け取る場合は別途手数料がかかりますが、実際に金を手にできる安心感があります。ただし、その後の保管責任は自分に移るので注意が必要です。


純金積立以外の金投資方法との比較

純金積立以外にも金投資の方法はいくつかあります。それぞれの特徴を比較してみましょう。

【金ETF】低コストでリアルタイム取引が可能

金ETFは、手軽に金投資を始められる現代的な投資手法として注目を集めています。株式と同じように証券取引所で売買でき、従来の金投資の敷居を大幅に下げた画期的な商品です。

魅力的なメリット

  • NISA活用で税制優遇 – 利益が非課税になる大きなアドバンテージ
  • コスト効率抜群 – ネット証券なら売買手数料はわずか数百円程度
  • 即座に売買可能 – 金価格の変動に合わせてリアルタイムで取引
  • 無駄なコストを削減 – 業界最狭水準のスプレッドを実現

注意すべきポイント

  • 現物の金は手に入らない
  • 証券口座の開設が必要

代表的な優良銘柄として、SPDRゴールド・シェア(1326)、純金上場信託(1540)など、世界的に信頼される運用会社が手がける安心の商品が揃っています。
金投資の入門として、まさに理想的な選択肢といえるでしょう。

【金投資信託】プロが運用管理

金投資信託は、投資のプロが厳選した金関連資産に代わりに投資してくれる「おまかせ投資」の決定版です。
投資初心者から上級者まで、幅広い層に愛用されている安心の投資手法といえます。

圧倒的なメリットとしては以下になります。

  • NISA完全対応:運用益を最大限に活かせる税制メリット
  • 少額から運用:最低100円から本格的な金投資が可能
  • 手間いらずの自動化:積立設定で忙しくても着実に資産形成
  • プロの知見を活用:個人では難しい高度な運用戦略を享受できる

上記のようなメリットがありますが、その中でも以下のようなコストと制約があります。

  • 信託報酬は年0.5~1.0%程度・現物の金は受け取れない
  • ファンドの運用方針に投資成果が左右される

信頼の実績を誇る代表商品として、ピクテ・ゴールド、三菱UFJ純金ファンドなど、長年の運用実績と確かな信頼性を持つファンドが充実しています。

「金投資を始めたいけれど、何から手をつけていいか分からない」という方におすすめです。

【現物購入】直接金を保有

金の現物(地金)を直接購入し、実際に手で触れることのできる「真の金投資」です。デジタル化が進む現代だからこそ、物理的な価値を持つ金の存在感は格別といえるでしょう。

現物購入のメリットとしては以下になります。

  • 圧倒的な安心感:自分の手で確かめられる実物資産の重み
  • ランニングコストゼロ:一度購入すれば継続的な手数料は一切不要
  • 相続対策の強い味方:評価面で有利になる可能性
  • 究極の流動性:世界中どこでも現金化できる普遍的価値

いっぽう、現物購入の現実的な課題としては以下になります。

  • 初期投資額がやや高め(本格的な投資には相応の資金が必要)
  • 自己責任での保管(盗難・紛失リスクへの対策が必須)
  • 保管環境への投資(貸金庫代などの維持費用)
  • 売却時の手間(専門業者での査定・手続きが必要)

資産の一部を確実に手元に置いておきたい方、そして金投資の醍醐味を存分に味わいたい方は、検討してみる価値があります。


どの金投資方法を選ぶべき?

金投資には複数の選択肢があり、それぞれに独自の魅力があります。大切なのは、あなたのライフスタイルや投資スタンスに最も合った方法を選ぶことです。

以下を参考に、理想の投資スタイルを見つけてみてください。

純金積立が向いている方

  • 金投資デビューを果たしたい投資初心者
  • 将来的に現物への転換も視野に入れている方
  • 多少のコストより「始めやすさ」を何より重視
  • 忙しい毎日で投資の勉強時間がなかなか取れない方

金ETFが向いている方

  • 投資効率とコストパフォーマンスにこだわりたい方
  • NISAの非課税メリットを最大限活用したい方
  • 相場の動きに合わせてタイミング良く売買したい方
  • すでに証券取引の経験があり、操作に慣れ親しんでいる方

現物購入が向いている方

  • 100万円以上のまとまった投資資金を用意できる方
  • 「本物の金を手にする」という特別感を味わいたい方
  • 10年以上の長期保有で資産価値の成長を期待している方
  • 貸金庫など、安全な保管体制をしっかり整えられる方

どの方法を選んでも、金投資の魅力を十分に味わうことができます。まずは自分に合ったスタイルから始め、徐々に投資の幅を広げていくのも賢明な選択といえるでしょう。

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自分にあった金投資を選択しよう

純金積立は「やめたほうがいい」と言われることもありますが、必ずしも悪い投資方法ではありません。
重要なのは、その特徴を理解して自分に合っているかを判断することです。2025年現在、金価格は高値圏で推移しており、金投資への注目度は高まっています。

しかし、だからこそ投資方法の選択が重要です。 以下のポイントを参考に、最適な金投資を選択してください。

  • 投資目的(長期保有、資産分散、現物保有など)
  • 投資可能額(月数千円から、まとまった金額まで)
  • 手数料への許容度 ・NISA活用の希望
  • 投資知識のレベル

金投資は長期的な資産形成の一部として考えることが大切です。リスクを理解し、自分の状況に適した方法を選択することで、安定的な資産形成に役立てることができるでしょう。

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