クロノグラフとは?初心者でもわかる魅力と選び方

腕時計に搭載される機能の中でも、とくに人気が高いのが「クロノグラフ」。
ですが、聞いたことはあっても具体的にどんな機能なのか、いまいちピンと来ないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、クロノグラフの意味や特徴をわかりやすく解説。各ブランドからおすすめのクロノグラフウォッチもご紹介します。ぜひ、時計選びの参考にしてみてください。


クロノグラフとは?

クロノグラフとは、時間を計測するためのストップウォッチ機能のこと。時計業界においては、ストップウォッチ機能を搭載した腕時計をクロノグラフと呼んでいます。

クロノの語源となった「Chronos」は、ギリシャ語で「時間」を意味しています。グラフは「Graphos」で、「記す」という意味を持つ言葉です。ふたつの言葉に分け、それぞれの意味を考えてみると、「なるほど」と思える方も多いのではないでしょうか。

非常に複雑な機構ですが、19世紀前半にはすでにその技術は確立していたと伝えられています。腕時計にクロノグラフが搭載されるようになったのは、20世紀に入ってからです。航空機の活用と軍用化が進められたことにより、クロノグラフの需要が上昇。各ブランドが、積極的に商品化を進めていったという歴史があります。

クロノグラフの見方

小さな腕時計の中に「時計」と「ストップウォッチ」の両方の機能が詰めこまれているのがクロノグラフの特徴です。非常に美しく、まるで美術品のような繊細さを楽しめるモデルも多いです。いっぽうで、「機能があることはわかっていても、その見方がわからない…」と悩む方も少なくありません。まずはその機能についてくわしく解説します。

クロノグラフには、以下のような装備がついています。

・積算計
・スタート/ストップボタン
・リセットボタン

参考までにオメガのシーマスターを例に各機能の見方を画像でお伝えします。

積算計とは、経過した時間を表示するための針のこと。一般的な時計を構成するための時針・分針・秒針以外のクロノグラフ特有の装備です。

スタート/ストップボタンおよびリセットボタンは、この積算計を動かすためのもの。通常、「0」の位置に止まっている積算計は、スタートボタンを押すことで動き出します。再度押せば計測はストップされ、リセットボタンを押せばもとの状態へと戻すことができます。
クロノグラフのプッシュボタンは、ベゼル側面、リューズの上下に配置されます。リューズ上がスタート/ストップボタン、下がリセットボタンというのが一般的なので、気になるモデルを見つけたら、ぜひ自分自身の手で確かめてみてください。

2カウンタータイプのクロノグラフ

「分積算計」と「スモールセコンド(現在時刻の秒針)」のインダイヤルを搭載したモデルを2カウンタータイプといいます。

これらのインダイヤルの配置はモデルによって異なりますが、例えば、スモールセコンドが9時位置、分積算計が3時位置に配置されることが一般的です。クロノグラフ機能を使用する際、中央のクロノグラフ秒針が作動し、1分で文字盤を1周します。​この秒針が1周するごとに、分積算計の針が1目盛り進み、経過した分数を示します。 ​

優れた機能性を持ちつつ、文字盤がすっきりとしていて、視認しやすいのがメリットです。ダイヤルのデザインにこだわりたい方にも人気のスタイルで、さまざまな有名ブランドが2カウンタータイプのクロノグラフを販売しています。シックで上品な印象を求める方にもおすすめです。

3カウンタータイプのクロノグラフ

3カウンタータイプのクロノグラフには、一般的に「秒積算計」「分積算計」「時積算計」の3つがついています。2カウンタータイプのふたつに、「時積算計」をプラス。こちらは60分を超えて時間を計測するための針で、「計測開始から○時間経過」といった情報まで得られるようになります。より長い時間を計測したい場合は、2カウンターではなく3カウンタータイプのクロノグラフに注目してみてください。

一般的な3カウンタークロノグラフには、「時積算計」として12までの目盛りを持つ針を搭載しています。つまり12時間までであれば、正確な時間計測が可能です。3つのインダイヤルを備えた文字盤は、情報量が多いぶん、ブランドごとにデザインの差が現れやすいポイントでもあります。そのメカニックな雰囲気に魅了される方も少なくありません。

クロノグラフはメーターがついてるモデルもある

腕時計のなかでも、クロノグラフは非常に人気です。このためブランドによっては、より個性的なモデルも販売しているところもあります。文字盤の外側部分に当たるベゼルにメーターがついているのも、そのひとつです。時間を計る以外の使い方もあるので、ぜひチェックしてみてください。

タキメーター

クロノグラフに付属する機能のひとつがタキメーターです。TAG Heuer(タグ・ホイヤー)の「グランドカレラ」シリーズなどに搭載されています。
タキメーターとは、時速や平均速度を計測可能な計算尺のこと。1kmの移動にかかった時間をもとに、タキメータースケールで平均時速を読み取ることができます。日常生活で使う機会はそれほど多くはありませんが、スポーツを楽しむ人やジョギングやマラソンに親しむ人にとっては、非常に便利な機能だと言えます。また、文字盤やベゼルのデザインが個性的で、そのスポーティーな雰囲気に惹かれる方も少なくありません。

テレメーター

テレメーターは、距離を計測できる計算尺です。代表的な搭載モデルには、OMEGA(オメガ)の「スピードマスター クロノスコープ」シリーズがあげられます。
テレメーターはタキメーターと一緒に搭載されているケースも多く、光と音の速度の差から対象物との距離を測定可能するしくみです。もともとは戦時中に重宝された機能で、「攻撃した際の着弾地点までの距離」を計測するのがおもな目的です。現代においてはあまり活用シーンはありませんが、雷や花火からの距離を計測できます。


クロノグラフの使い方

文字盤も複雑で、操作ボタンも多いクロノグラフに対して、「本当に使えるのか…」と不安を感じる方も少なくないでしょう。クロノグラフの使い方について、手順とともに詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

スタートボタンを押す

クロノグラフで時間計測をスタートするためにはボタンを1回押してください。一般的なモデルでは、リューズの上、12時方向にあるボタンがスタート/ストップに設定されています。こちらはいわば、スタートとストップを切りかえるためのボタンです。止まっている状態でボタンを押せばスタートし、動いている状態で押せばストップ状態へと切り替わります。

スタートボタンを押すと同時に積算計が動き出したら、時間計測はスタートしています。

ストップボタンを押す

計測を終えたいタイミングを迎えたら、先ほどと同じボタンをもう一度押しましょう。ストップ状態へと切り替わり、積算計も止まります。数十秒程度の短い時間計測であれば、スタートボタンに指を置いたままにしておくことで、止めたいタイミングですぐにストップ操作ができます。ボタンに指を添えておくだけで素早く反応でき、タイミングを逃す心配もありません。
ストップボタンをもう一度押すと、再度積算計がスタートします。押すときの力加減はモデルによって異なるため、事前に慣れておくと安心です。

クロノグラフの文字盤で経過時間を見る

ストップボタンを押して積算計が止まっているのを確認したら、表示されている目盛りを読み取ります。数十秒の計測であれば、文字盤の中央軸にセッティングされている秒積算計のみに注目してみてください。針の先がどこを指しているのかによって、経過秒数を把握できます。
60秒以上の時間を計測した場合、インダイヤルの分積算計に注目します。秒積算計と組み合わせて、正確な時間を把握しましょう。3カウンタータイプなら、時積算計にもあわせて注目してみてください。

リセットボタンを押す

計測から読み取りまで、すべての工程を終えたら、リセットボタンを押してください。一般的なモデルでは、リセットボタンはリューズ下、6時方向に位置しています。リセットボタンの役割は、計測結果をクリアして、積算計を「0」の状態へと戻すことです。秒積算計、分積算計、時積算計のそれぞれが、もとの位置に戻っていることを確認しましょう。「0」状態に戻っていれば、また一から計測をスタートできます。
リセットボタンを押すときの注意点は、「積算計が動いている状態では使わない」という点です。故障を防ぐためにも、かならずストップ状態になってから押してください。


クロノグラフが搭載されているおすすめの高級時計

世界で人気の高級時計のなかにも、クロノグラフを搭載したモデルは数多く存在しています。機能的でスタイリッシュな時計を求める方におすすめのブランドを3つご紹介します。ぜひチェックしてみてください。

Rolex(ロレックス)

現在ロレックスの現行モデルでクロノグラフを搭載しているのは、デイトナシリーズです。その機能性の高さとスタイリッシュな見た目が人気。世界的にも需要が高いシリーズで、高値で取引されています。スポーツを楽しむ人が自分で身につけるために購入するのはもちろん、その資産価値に注目し収集するコレクターも少なくないようです。
プッシュボタンを付属するクロノグラフは、一般的に防水性能で劣ります。しかしロレックスのデイトナは、強固な防水性能を持つ時計としても知られています。「クロノグラフも防水性能もどちらもあきらめきれない」という場合に、こちらのシリーズは非常に魅力的に映るでしょう。
内部機構には、ロレックスが誇るデイトナ専用の高品質ムーブメントを採用。クロノグラフの針飛びや時間調整の精度といった問題も、解消しています。

HUBLOT(ウブロ)

ウブロのクロノグラフモデルは、スポーティーなデザインと精巧な機械式ムーブメントが融合した、存在感あるタイムピースとして人気を集めています。とくに注目されているのが「ビッグ・バン」シリーズや「クラシック・フュージョン」シリーズになります。

ウブロは自社ムーブメントの開発にも力を入れているブランドで、2010年に発表した完全自社開発のムーブメント「ウニコ」は、同ブランドの革新性を象徴する存在です。
おもに「ビッグ・バン」シリーズに搭載されており、フライバック機能や長時間のパワーリザーブ(約72時間)を備えた高性能ムーブメントです。文字盤のスケルトン仕様や、操作性の高いプッシュボタンなど、実用性とデザイン性の両立が魅力です。

IWC

スイスの高級時計ブランドIWCは、ビジネスパーソンからアーティストまで、幅広い人々に愛されています。クロノグラフウォッチとして人気が高いのは、ポートフィノ・クロノグラフシリーズです。堅牢性と精度の高さにこだわって作られたクロノグラフは、スポーティーかつエレガントなデザインが魅力。女性用のコレクションが存在するのも大きな特徴です。

プッシュボタンのデザインが個性的で、思わず目を留めてしまうのもこちらのシリーズの魅力と言えるでしょう。主張しすぎずさりげなくあしらわれたアクセントが、性別や年代を問わず支持されています。約44時間のパワーリザーブを備えたムーブメントで、使い勝手も抜群です。視認性にもこだわってデザインされた文字盤にも、ぜひ注目してみてください。

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機能性抜群の高級時計ならクロノグラフがオススメ

「せっかく高級時計を購入するなら、デザインはもちろん機能性にもこだわりたい」と思う方は多いでしょう。このような場合には、ぜひクロノグラフにも注目してみてください。インダイヤルを配置したダイヤルデザインは、ほかのモデルにはないスタイリッシュな魅力があります。スポーティーなデザインで、より気軽に身につけられる時計を探している方にもおすすめの1本です。

クロノグラフを購入するなら、やはり精度や堅牢性にはこだわりたいところ。それぞれのブランドがどういったポイントに力を入れているのかにまで注目して、ぜひ理想の時計を選んでみてください。魅力的なクロノグラフがあれば、ビジネスシーンからスポーツシーンまで、人生のあらゆる場面をより華やかに彩れるのではないでしょうか。

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