【2025年最新】銀貨の価値まとめ!今後は上がる?国内外銀貨の相場一覧

銀貨を見つけた際に、その価値が気になる人は多いのではないでしょうか?

銀貨の価値は、需給バランスや銀の質、さらには希少性によって左右されます。

この記事では、国内外の代表的な銀貨やオリンピック記念銀貨などの相場を解説します。さらに、銀貨を高く売るためのポイントや買取業者の選び方についても詳しく紹介します。

「持っている銀貨には価値があるのか?」「銀貨を売りたいけれど、いくらで売れるか不安」だと感じている人は、ぜひ参考にしてみてください。

本記事に記載された将来の価格見通しや市場動向は、複数の業界レポートや公開情報をもとに編集・推定したものであり、いかなる投資判断を保証するものではありません。ご自身の判断と責任において参考情報としてご活用ください。
本記事に記載された銀貨価格は、2025年9月時点のオークションサイトや田中貴金属の公式サイトをもとにしています。

目次


現在の銀貨価格は?

銀貨は古くから貨幣として流通し、近年では記念コインとしても発行されてきました。その価値は地金としての銀の価格に加え、発行枚数や保存状態、歴史的な背景によって大きく変動します。

希少性が高く保存状態のよい銀貨は、素材価値をはるかに上回る高値で取引されますが、流通量が多い銀貨は地金相場程度にとどまる場合もあります。

投資対象としても注目されるものがあり、資産性を持つコレクションとして扱われているのです。以下の表に、代表的な銀貨と現在の目安相場をまとめました。

銀貨名1枚あたりの相場
(目安)
旧1円銀貨1万7000円~
5万5000円程度
新1円銀貨4000円~
100万円程度
旭日竜50銭銀貨数千円~
25万円程度
八咫烏10銭銀貨約1000円~
100万円以上
鳳凰100円銀貨数百円~
3000円程度
昭和天皇御在位60年
記念1万円銀貨
1万5000円前後

※2025年9月時点の情報。銀貨は状態や希少性などによって価格が前後します。

投資対象になる価値の高い銀貨も存在する

銀貨の中には、希少性や歴史的背景から投資対象として評価されるものがあります。たとえば、明治期に短期間しか発行されなかった旧1円銀貨は希少性の高さから現在も数万円で取引され、大正期に製造されながら流通しなかった八咫烏10銭銀貨は過去に数百万円の高値が付いた例もあります。

これらは素材としての銀の価値を大きく上回る水準で評価されているのです。また、同じ銀貨でも未使用品や保存状態がよいものほど価値は高くなりやすく、コレクション性と資産性の両面を持っています。

ただし、すべての銀貨に投資価値があるわけではなく、多くは地金相場程度にとどまります。こうした希少な銀貨の価値は、今後さらに上昇するのでしょうか。次の章では、その価格動向について詳しく解説します。


銀貨の価値は今後上がる?

銀相場は近年上昇傾向にあり、2025年9月時点では国内価格が1グラムあたり220円台を記録しています。

その背景には太陽光発電や電子機器分野での需要拡大があり、銀は工業用途で欠かせない素材として今後も需要増が見込まれます。ただし、主要産出国における鉱山生産の減少や経済・地政学リスクの影響で、価格が大きく変動する可能性もあるのです。

また、限定的な発行数や歴史的価値を持ち、保存状態のよい銀貨は、地金としての価値を大きく上回る価格で取引されています。希少性が高いものであれば、将来的に価格の上昇も期待できるでしょう。

ただし、発行枚数が多く一般に流通した銀貨は希少性が低いため、大幅な値上がりは見込めません。このように、銀貨の価値は一律ではなく、相場環境や希少性の有無によって差がでます。


銀貨の価値を決める4つの要素

銀貨の価値は、銀の相場に左右されるだけではありません。以下のような4つの要素が大きく影響します。

・需要と供給のバランス
・銀の品位(純度)や質量
・発行枚数や年代による希少性
・保存状態

ここでは、それぞれについて詳しく解説します。

①需要と供給のバランス

銀貨の地金としての価値は、世界の銀相場に大きく左右されます。

相場は需要と供給のバランスで決まり、電子機器や太陽光パネルといった工業用途、宝飾品需要、投資需要が高まれば価格は上昇します

いっぽうで、供給量が増加したり需要が減少したりすれば価格下落につながります。近年は世界的に需要が供給を上回る傾向が見られ、それが相場を押し上げる要因です。

最新の国内銀価格は、ブラリバのサイトにて「銀(シルバー)の今日の1gあたりの買取相場価格」が日々更新されています。2025年9月現在では、純銀(Sv1000)の買取価格が1グラム約195円前後となっています。

2025年9月17日現在の
銀1gあたりの買取相場価格

Sv1000 インゴット:213円
Sv1000:202円
Sv925:181円
※出典:ブラリバ「銀(シルバー)今日の1gあたりの買取相場価格」

②銀の品位と質量

銀貨の品位(純度)と重量は、その価値を決定するうえで重要な要素です。銀貨には品位が刻印されており、純銀はSv1000(99.9%)と表記されます。純度が高いほど銀の含有率が高くなるため、市場における評価も上がります

以下は銀の純度と含有率をまとめた表です。

品位
(純度)
銀含有率・用途
Sv1000
(99.9%)
銀含有率ほぼ100%の純銀
Sv925
(92.5%)
銀含有率92.5%。銀貨や銀製品に広く使われる標準品位

さらに、重量が重いほど含有される銀の量が多くなり、それに比例して価値も上昇します。たとえば、約31.1グラム(1トロイオンス)の銀貨と15.5グラム(1/2トロイオンス)の銀貨を比べると、前者のほうが含有量が多く、より高い評価がつきやすくなります。

銀貨の価値を見極めるには、純度と重量の両方を確認することが不可欠です。

③発行枚数や年代による希少性

一般に、発行枚数が少ない銀貨は市場での流通量も限られるため希少価値が高まり、高値で取引される傾向があります。

反対に、発行枚数が多い銀貨は市場に出回る数が多いため希少性に乏しく、地金価格に近い水準での取引にとどまる場合が少なくありません。

さらに、発行年数も価値に影響します。古い銀貨は現存数そのものが減少しているうえ、歴史的な意義が加わることで希少性が高まります。

とくに発行枚数が少ない年号の銀貨は、コレクター市場で強い需要があり、高いプレミア価格がつくこともあるのです。

発行年数銀貨の種類発行枚数現在の価値(取引参考価格)
1964年東京オリンピック記念1000円銀貨幣約1500万枚4000円~数万円程度
2003年第5回アジア冬季競技大会記念1000円銀貨幣約5万枚約1万円~10万円

 

※横にスクロールできます。

④保存状態(グレード)

銀貨の保存状態(グレード)は、価値を左右する要素のひとつです。

表面に傷や摩耗があるかどうか、光沢(トーン)の鮮やかさ、打刻の鮮明さといった点で評価が大きく変わり、同じ種類の銀貨でも価格差が生じます

コレクター市場では、未使用品やプルーフ(収集家向けに製造された硬貨)などがとくに高値で取引されます。

また、銀貨の状態や真贋などを鑑定して、グレードを判断することを「グレーディング」といいます。おもに、アメリカの大手鑑定会社「NGC(Numismatic Guaranty Company)」と「PCGS(Professional Coin Grading Service)」の2社による鑑定が主流です。

例えば、NGCのグレーディングでは、「MS」(未使用)、「PF」(プルーフ)、「AU」(極美品)といった略号と、1〜70のスコアで状態を示します。70が完全未使用を意味する最高評価です。おもな分類とその概要を以下の表でまとめました。

分類概要
MS
(Mint State)
流通貨幣と同じ形式で鋳造された貨幣
PF
(Proof)
収集家向けに特別仕様で製造された硬貨
SP
(Specimen)
MSとPFのハイブリッド

※出典:NGC「NGC Coin Grading Scale」


価値の高い日本の銀貨6選

ここでは、明治から昭和にかけて発行されていた日本の銀貨の中でも、希少価値が高い6種類を紹介します。

【明治】旧1円銀貨

旧1円銀貨は、1870年の新貨条例に基づき、おもに対外貿易用として発行された大型銀貨です。

表面には龍図、裏面には旭日と菊紋があしらわれ、当時の国内では流通せず、海外貿易決済に用いられました。発行期間がわずか2年程度と短いため現存数が少なく、希少性の高い銀貨として知られています。

とくに「圓」の一部が欠けた「欠貝円」と呼ばれるエラーコインは極めて珍しく、通常品の買取相場が約5万円前後であるのに対し、未使用の欠貝円は20万円以上で取引される例もあります。

銀貨名旧1円銀貨
発行年1870年(明治3年)
品位銀90%/銅10%
直径約38.6mm
質量26.96g
現在の相場1万7000円~5万5000円程度

【明治】新1円銀貨

新1円銀貨は、1874年~1914年まで製造されていた銀貨です。国内外で幅広く流通しました。

大きさには「大型」と「小型」の2種類があり、前期の1874年~1887年までは大型、後期の1887年以降はやや小型の銀貨が発行されました。

発行期間が約40年と長く、総発行枚数も多かったため、一般的な市場価格は数千円から数万円程度にとどまります。

しかし、発行年や保存状態によっては大きなプレミアが付く場合もあり、1875年の大型1円銀貨は、発行枚数が少なかったことから希少性が高く、数百万円で取引された実績があります。

銀貨名新1円銀貨
(大型)
新1円銀貨
(小型)
発行年1874年~1887年
(明治7年~明治20年)
1887年~1914年
(明治20年~大正3年)
品位銀90%
銅10%
銀90%
銅10%
直径38.6mm38mm
質量26.96g26.88g
現在の相場4000円~100万円程度1万円~10万円程度

【明治】旭日竜50銭銀貨

旭日竜50銭銀貨は、1870年〜1871年に発行されていた銀貨です。

製造期間が非常に短いため現存数が少なく、希少性の高い銀貨です。当時の額面は50銭でしたが、現在では保存状態や種類によって評価額に大きな差が生じます。

一般的な流通品は数千円程度で取引されますが、一部の希少な手替わり品「大竜」は、未使用品であれば数十万円から50万円前後の高値で取引されることもあります。

また、旭日竜50銭銀貨はいくつかの分類に分けることができ、それぞれ相場が異なります。以下の表は大まかな分類です。

発行年分類現在の相場
1870年大型5000円~
数万円程度
1871年大型、前期
(ハネ本※)
数万円~
10万円程度
1871年大型、後期
(トメ本※)
1万円~
2万円程度
1871年小型、大竜10万円~
25万円程度
1871年小型、小竜数千円~
10万円程度

※「大日本」の「本」の2画目が跳ねている→「ハネ本(跳本)」、止まっている→「トメ本(止本)」といいます

【大正】八咫烏10銭銀貨

八咫烏10銭銀貨は、1918年〜1919年に製造されていた銀貨です。

銀の含有量が70%以上と高く、当時の銀価格高騰により製造が困難になったことから、貨幣として一般には流通しませんでした。大部分が回収・溶解されたため、現存数が極めて少ない「幻の貨幣」とされています。

希少性と歴史的意義から市場価格は非常に高く、保存状態にもよりますが、買取基準で1枚あたり120万円以上が目安とされ、オークションでは数百万円の高値で落札された事例もあります。

銀貨名八咫烏10銭銀貨
発行年1918年~1919年
(大正7年~8年)
品位銀72%
直径約16.06mm
質量1.5g
現在の相場10万円~数百万円

【昭和】鳳凰100円銀貨

鳳凰100円銀貨は、1957年〜1958年に発行された日本初の100円硬貨です。

表面には鳳凰が描かれ、当時の100円紙幣に代わる高額硬貨として登場しました。しかし、発行から間もなく銀価格の高騰により採算が合わなくなり、わずか2年間で製造が中止され、その後は白銅貨へと切り替えられました。

発行枚数が多かったため希少性は低く、現在では含有銀の価値を反映した数百円程度で取引されています。美品は1000円以上で取引されることもあります。

銀貨名鳳凰100円銀貨
発行年1957年~1958年
(昭和32年~33年)
品位銀60%/銅30%/亜鉛10%
直径約22.6mm
質量4.8g
現在の相場数百円~3000円程度

 

【昭和】昭和天皇御在位60年記念10000円銀貨

昭和天皇御在位60年記念1万円銀貨は、1986年に発行された日本初の純銀製記念硬貨です。発行枚数は約1000万枚と多く、未使用状態でプラスチックケース入りのまま頒布されたため、現在でも美品が入手しやすい銀貨です。

銀品位は100%、重量20グラム、直径35mmで、表面には日の出と瑞鳥、裏面には菊の御紋章がデザインされています。

流通量が多いことから希少性は低く、市場価格は額面に近い水準で推移しています。一般的な未使用品であれば、1枚あたり1万5000円ほどで取引されるのが相場です。

銀貨名昭和天皇御在位60年記念10000円銀貨
発行年1986年(昭和61年)
品位銀100%
直径約35mm
質量20g
現在の相場1万5000円前後

 


価値の高い海外の銀貨7選

銀貨は古来より世界各地で、貴重な資産として扱われてきました。海外には、美しいデザインや歴史的背景、希少性の高さから高い評価を受けている銀貨が数多く存在します。

ここでは、価値の高い海外の銀貨を7つ紹介します。

【アメリカ】モルガンダラー1ドル銀貨(リバティコイン)

モルガンダラー1ドル銀貨は、アメリカで19世紀末から流通した代表的な大型銀貨です。1878年に制定されたブランド=アリソン法に基づき、銀本位制の復活策として発行されました。表面には自由の女神像が描かれ、裏面には鷲がデザインされています。

当時の1ドルは高額な購買力を持ち、大量に発行されたことで国内流通に広く用いられました。大量に発行されたため、入手しやすい年号や状態のものは、銀の地金価値に近い水準で取引されています。

銀貨名モルガンダラー1ドル銀貨
発行国
アメリカ
発行年1878年~1904年、1921年
品位銀90%、銅10%
直径約38.1mm
質量26.73g
額面
1ドル
現在の
相場
2000円~5万円程度

 

【アメリカ】イーグル銀貨

イーグル銀貨は、アメリカ造幣局が1986年に発行を開始した銀貨です。純度99.9%の純銀で、質量は1トロイオンス(約31.1グラム)。額面は1ドルと定められていますが、実際には流通用ではなく投資目的で製造されました。

発行当初は銀価格が低迷していたため1枚数ドル程度で取引されていましたが、その後の相場上昇により現在では1枚あたり約30ドル前後の価値があります。

投資家向けの地金型銀貨として世界的に人気が高く、毎年数千万枚規模で発行されています。

銀貨名イーグル銀貨
発行国
アメリカ
発行年1986年
品位銀99.9%
直径40.6 mm
質量約31.1g(1toz)
額面
1ドル
現在の
相場
5000円~1万円

【アメリカ】ケネディコイン 50セント銀貨(ハーフダラー)

ケネディ50セント銀貨は、ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺翌年にあたる1964年、追悼を目的として緊急に発行された記念性の強い硬貨です。

初年度の1964年は銀90%で鋳造されましたが、1965年から1970年にかけては銀40%の白銅クラッド硬貨に変更されました。1971年以降は、銀を含まない通常の白銅貨として現在も発行が続いています。

銀貨名ケネディコイン 50セント銀貨(ハーフダラー)
発行国
アメリカ
発行年1964年~1970年
品位1964年:銀90%
1965年~1970年:銀40%
直径約30.6mm
質量約12.5g
額面
50セント
現在の
相場
数百円~数千円

【イギリス】ブリタニア銀貨

ブリタニア銀貨は、イギリス王立造幣局が1997年に初めて発行した公式地金型の銀貨です。発行当初は純度95.8%(いわゆるブリタニア銀)で鋳造されましたが、2013年からは品位が99.9%に引き上げられ、純銀コインとして製造されています。

法定通貨で額面は2ポンドですが、実際には流通していません。投資用・収集用として用いられている硬貨です。

登場時は銀相場に基づき1枚数ポンド程度でしたが、現在では1枚あたり20〜30ポンド前後の価値があります。

ブリタニア女神を描いたデザインは毎年変更されるのが特徴で、収集性の高さも人気の理由です。

銀貨名ブリタニア銀貨
発行国
イギリス
発行年1997年~現在
品位1997年~2012年:銀95.8%
2013年~現在:銀99.9%
直径約38.61 mm
質量約31.1g(1toz)
額面
2ポンド
現在の
相場
2000円~1万円程度

【イギリス】ヴィクトリアジュビリーヘッドハーフクラウン銀貨

ヴィクトリアジュビリーヘッドハーフクラウン銀貨は、ヴィクトリア女王の在位50年を記念して1887年に発行された記念的な銀貨です。

1892年までのわずかな期間しか製造されず、素材はスターリングシルバー(銀92.5%)、重量は14.14グラムでした。額面は1/2クラウン(2シリング6ペンス)に設定され、当時のイギリス国内で流通しました。

銀貨名ヴィクトリアジュビリーヘッドハーフクラウン銀貨
発行国
イギリス
発行年1887年〜1892年
品位銀92.5%
直径約30.8mm
質量約14.1g
額面
1/2クラウン
(2シリング6ペンス)
現在の
相場
7万円前後

【中国】パンダ銀貨

パンダ銀貨は、中国が1982年から毎年発行している銀貨です。中国の国宝とされるパンダの絵柄は毎年異なっており、毎年多くのコレクターが楽しみにしています。

純度99.9%の純銀で、国際基準に合わせて1トロイオンス(約31.1グラム)の銀貨として発行されています。額面は10元(約207円)ですが、国内市場では1枚およそ1万円~3万円程度の価格で取引されています。

銀貨名パンダ銀貨
発行国
中国
発行年1983年~現在(毎年発行)
品位銀99.9%
直径40mm
質量約31.1g(1toz)
額面
10元
現在の
相場
1万円~3万円程度

【オーストリア】ウィーン銀貨(ウィーン・フィルハーモニー銀貨)

1989年にオーストリア造幣局からウィーン金貨が発行され、その銀貨版として2008年から発行されている銀貨です。

純度99.9%の純銀を使用した1トロイオンス(約31.1グラム)の銀貨で、額面は1.50ユーロ。表面にはウィーンフィルハーモニー楽団の演奏会が開かれる楽友協会大ホールにあるパイプオルガンが、裏面にはホルン、ハープ、チェロ、ビオラ、バイオリン、ファゴットという6つの楽器がデザインされています。

銀貨名ウィーン・フィルハーモニー銀貨
発行国
オーストリア
発行年2008年
品位銀99.9%
直径37mm
質量約31.1g(1toz)
額面
1.5ユーロ
現在の
相場
7000円~1万円

価値のあるオリンピック銀貨3選

オリンピック開催を記念した銀貨は、世界各国で発行されています。その中から、価値が高いとされる3種類の五輪記念銀貨を紹介します。

【1964年】東京オリンピック記念銀貨

1964年10月、日本で初めての記念硬貨として「東京オリンピック1000円銀貨」が発行されました。銀品位92.5%、発行枚数は約1500万枚に及び、表面には富士山と桜、裏面には五輪マークが描かれています。

その優美なデザインも相まって大きな話題となり、銀行窓口には引換開始日から長蛇の列ができ、即日完売するほどの人気を博しました。日本初の記念硬貨は空前の収集ブームを巻き起こし、大会終了後もしばらくは高額で取引されたのです。

なお、東京2020大会の開催決定時には再評価され、価格がやや上昇する傾向が見られました。

銀貨名東京オリンピック記念1,000円銀貨幣
発行国
日本
発行年1964年
品位銀92.5%
直径35mm
質量20g
額面
1000円
現在の
相場
4000円~数万円程度

【1972年】ミュンヘンオリンピック記念銀貨

1972年、当時の西ドイツがミュンヘンオリンピック開催に合わせて発行したのが「ミュンヘンオリンピック記念銀貨」です。

直径約33mm、重量15.5グラム、品位62.5%の銀貨で、デザインは異なる図柄が5種類用意され、各500万枚ずつ、合計2500万枚という大規模な発行となりました。

1964年の東京五輪の成功以降、記念硬貨を大量発行して大会収益に充てる方式が定着しており、ミュンヘン大会の記念銀貨もその流れを引き継いだものです。

銀貨名ミュンヘンオリンピック記念銀貨
発行国
西ドイツ(現ドイツ)
発行年1972年
品位銀62.5%
直径約33mm
質量約15.5g
額面
10マルク
現在の
相場
4000円~数万円程度

【1983年】ロサンゼルスオリンピック記念銀貨

1984年にアメリカで開催されたロサンゼルス五輪に合わせて、約30年ぶりとなる記念貨幣「ロサンゼルスオリンピック記念銀貨」が発行されました。

アメリカ初の公式オリンピック記念硬貨で、連邦議会の承認を受けて1ドル銀貨2種類と10ドル金貨1種類が発行されています。販売収益の一部である付加金はロサンゼルス大会組織委員会と米国オリンピック委員会に等分され、大会運営費と選手支援資金に充てられました。

銀貨のデザインは、1983年版が古代オリンピックを象徴する円盤投げ選手、1984年版がロサンゼルス・コロシアムの聖火台で、象徴性の高い図柄が採用されています。

銀貨名ロサンゼルスオリンピック記念銀貨
発行国
アメリカ
発行年1983年~1984年
品位銀90%
直径38.1mm
質量約26.73g
額面
1ドル
現在の
相場
数千円~数万円程度

銀貨を高く売るコツ

ここでは銀貨を高く売るためのコツを解説します。売却方法を誤れば、相場よりも低い金額で手放してしまう可能性があります。

納得のいく価格で取引するうえで、適切なコツを押さえておくことは重要です。

銀貨のメンテナンスを行う

表面に傷が多かったり汚れで輝きを失っていたりすると、査定額が大幅に下がります。

銀は放置すると酸化して黒ずみやすいため、柔らかい布で優しく拭き取り、美しい状態を保つことが大切です。ただし、硬い布で強く擦ると表面に傷を付けてしまう恐れがあるため、磨きすぎには注意しましょう。

素手で触れると汗や皮脂によって変色の原因になるため、縁を持ったり、手袋をはめたりして扱うとよいです。保管時には専用ケースや袋に入れて空気や湿気から遮断し、きれいな状態を維持したまま査定に出すことをおすすめします。

普段から丁寧にお手入れをしておけば、大切な銀貨の価値を守り、高額査定にもつながるでしょう。

銀の価値が高くなったタイミングで売る

銀貨の価値は、素材である銀の相場に大きく左右されます。銀相場は世界経済や需要動向によって日々変動しますが、価格が高騰しているタイミングで売却査定に出せば、含有銀の評価が高まり買取価格も上昇します。

相場が高い時期に売却することで、効率的に利益を得られます。逆に、タイミングを逃して相場が下落すれば、同じ銀貨でも査定額は下がってしまうため、注意が必要です。

日頃から銀市場の価格動向を確認し、価値が上昇しているときに売却することが高価買取につながるコツです。

複数の業者で見積もりを出す

銀貨を高く売却するためには、一社だけでなく複数の買取業者に査定を依頼し、提示額を比較しましょう。買取業者ごとに在庫状況や販売ルート、得意とする分野が異なるため、査定額には大きな差が出ることがあるからです。

複数社を比較してもっとも高い金額を提示した業者に売却すれば、それだけ手取りも多くなります

とくに、銀貨や銀製品の買取実績が豊富な業者を選ぶと安心です。市場動向や価値基準を正確に把握しているため、適正で高水準の査定額を提示してくれる可能性が高まります。取扱件数が多い業者ほど経験値が蓄積されており、銀貨の真の価値を見極めやすい点も強みです。

また、悪質な業者に安値で買い叩かれるのを防ぐためにも、複数の査定結果を比較して相場感を把握しておくことをおすすめします。

口コミや利用者の評判も参考にしながら、信頼できる業者を選び、条件のよい相手に売却しましょう。

高額売却ならお気軽にご相談ください

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銀貨は希少性や状態によって高値が付くお宝!

銀貨の価値は地金相場だけでなく、発行枚数や歴史的背景、保存状態によっても大きく左右されます。日本や海外の代表的な銀貨やオリンピック記念銀貨は、希少性や状態次第で高値が付く可能性があります。

売却を検討する際には、相場や査定ポイントを把握しておくことが大切です。

ブラリバでは、銀貨をはじめとする銀製品などの買取サービスを行っています。年間1万点以上の買取実績と豊富な専門知識を持つ査定士が在籍しており、査定は無料。初めての人でも安心して利用できる体制が整っています。

大切な銀貨を少しでも高く売りたいと考えている人は、ぜひブラリバの買取サービスを活用してみてください。
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参考文献
記念貨幣一覧|造幣局
NGC Coin Grading Scale|NGC

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