
自宅にあるアクセサリーなどに「K24GP」という表記を見つけ、気になったことがある人は多いのではないでしょうか?
K24GP(24KGP)とは、簡単にいうと「金メッキ」のひとつです。しかし、金メッキだからといって、すべてのアイテムに価値がないのかというと、そうではありません。
この記事では、K24GPの刻印が示す意味や純金との違い、見分け方に加えて、実際に売れるケースや買取価格の目安についても詳しく解説します。自宅の片づけや遺品整理の際に「K24GP」の刻印がある品を見つけたら、整理する前にぜひ参考にしてみてください。
目次
K24GPとは金メッキのこと
K24GPは純金ではなく、純金を薄くコーティングした金メッキ製品に分類されます。
見た目は金色の輝きがあるものの、内部には真鍮や銅などの別素材が使われており、素材としての金の価値はごくわずかです。
K24GPが表している意味
K24GPは、「K」「24」「GP」に分けられ、それぞれ意味を持っています。
「K」は「カラット」の略で、金の純度を示す単位です。
「24」は金の純度の高さを表しています。金の品位は24分率で表され、数字が大きいほど金の純度が高いという意味です。24は最も数字が大きく、純度の高い状態(純度99.9%以上の金)を示しています。K24とは24金、すなわち純金を指しています。
「GP」は、「Gold Plated」の略で、金メッキ加工を示す表記です。
つまり、アクセサリーなどに刻まれた「K24GP」という刻印は、純金ではなく、表面にK24の金を薄くコーティングしたメッキ製品であることを意味します。メッキの内部は真鍮や銅など別の金属が使われており、金そのものの量はごくわずかです。
K24GPはどんなものに使われている?
純金のような輝きを持たせながらコストを抑えられることから、K24GPはさまざまな製品に使用されています。代表的な例として、以下のようなものが挙げられます。
・贈答品(結婚式の引き出物としての金杯、イベント記念のメダル、金色のトロフィーなど)
・仏具、仏壇用品(仏像や飾り金具、寺院の金色装飾など)
・アクセサリー、ジュエリー(海外製品を含むファッションジュエリーなど)
いずれも、豪華な金色の外観を演出する目的でK24GPが使用された製品の例です。
似ているけど違う!「24K」「24KP」「GP」「GEP」「GF」
K24GP以外にも、「24K」「24KP」「GP」「GEP」「GF」など、似ている刻印がいくつか存在します。以下の表は、それぞれの表記が示す意味や金の含有率、特徴について比較したものです。
表記 | 意味 | 金の割合 | 特徴 |
24K | 純金(24金) | 99.9%以上 | 純度が非常に高く価値もあるが、軟らかく傷つきやすい |
24KP | 純金(24金)。Pは純度保証の印 | 99.9%以上 | 表示された純度を下回らないことを示す品質保証付きの刻印 |
GP | 金メッキ | 実質0%(極薄) | 表面にごく薄い金の層を施したメッキ加工。耐久性は低め |
GEP | 電気式金メッキ | 実質0%(極薄) | GPとほぼ同等。電気メッキによる加工で表記されることがある |
GF | 金張り | 1/20以上(5%以上) | 厚みのある金層で覆われており、耐久性に優れている |
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このように、刻印には金の純度や加工方法の違いが明確に示されています。表記を正しく理解することで、素材の価値や耐久性を見極める手がかりとなるのです。
K24GPと純金(K24)の見分け方4選
手元にある金杯やアクセサリーが本物の金かどうか、不安に感じることがあるかもしれません。ここでは、K24GP(24金メッキ)と純金(K24)を見分けるための4つのポイントを紹介します。
磁石を近づける
磁石を使った見分け方は、自宅で手軽に試せる方法のひとつです。
純金は磁石にくっつきません。いっぽうのK24GPは、内部素材には鉄やニッケルなど磁性を持つ金属が使われていることが多く、磁石に引き寄せられるものがあります。冷蔵庫用のマグネットの磁力でも十分試せるため、アクセサリーの一部に軽く当ててみてください。
磁力を感じたりくっつくようであれば、金メッキ製である可能性が考えられます。この方法は品物を傷つけずに確認できる点も利点です。
ただし、磁石に反応しない金属(銅や真鍮など)を使ったメッキ製品も存在するため、磁石に反応しないからといって、かならずしも純金とは限りません。
また、ネックレスの留め金部分など一部に磁性素材が使われている場合もあるため、判断はチェーン本体を基準に行うのが適切です。あくまで簡易的なチェック方法として参考にしてください。
刻印を確認
多くの金製品には、裏面や目立たない箇所に品位を示す「刻印」が打たれており、K24GPと純金を見分ける際の手がかりとなります。刻印は小さいことが多いため、ルーペなどを使って丁寧に確認するとよいです。
たとえば、純金には「24K」や「K24」といった刻印が見られるいっぽう、金メッキ製品には「24KGP」「GP」「GEP」などの表記が使われます。「GP」はGold Plated(メッキ)、「GEP」はGold Electro Plated(電気メッキ)、「GF」はGold Filled(金張り)を示す略称です。
ただし、「24K」や「K24」の刻印があるからといって本物と断定できるわけではありません。精巧な偽造品が出回っているほか、アンティーク品やデザイン重視の製品では刻印が省略されている場合もあります。
刻印はあくまで確認のひとつの手段であり、ほかの見分け方とあわせて判断することが重要です。
重さで見極める
金(ゴールド)は、金属の中でも密度が高い素材のひとつです。純金(24K)の密度は通常約19.3g/㎤に達し、非常に重みのある金属として知られています。
いっぽう、金メッキ製品に使用される銀や銅は、それよりも密度が低く、同じ体積であれば純金のほうが明らかに重くなります。
たとえば、同サイズの純金と真鍮の塊を比べると、純金のほうが倍以上の重さになることもあるのです。
この特性を利用すれば、同じデザインの指輪などでも、純金製は手に取った際に重みを感じやすく、金メッキ製は見た目の印象に対して軽く感じられる傾向があります。
もちろん、貴金属の専門店では比重計などを使った正確な測定が行われますが、自宅では手に持った際の重さの違いを参考にすることも可能です。手元に純金製の品がある場合は、ぜひほかの製品と比べて重さを確認してみてください。
ただし、重さの感じ方には個人差があり、とくに小さなアクセサリーでは判断が難しいこともあります。あくまで目安のひとつとして考え、刻印の有無など他の要素とあわせて総合的に見極めることが大切です。
表面の変色を見る
純金(24K)は化学的に安定しており、長期間使用しても色の変化がほとんど見られません。いっぽう、金メッキ製品は表面の金層が非常に薄いため、使用を重ねるうちに摩耗や下地の金属が酸化して変色することがあります。
そのため、表面の色調に不自然な変化が見られた場合は、純金ではない可能性が高いといえます。たとえば、長年使用した金メッキの指輪は、エッジ部分の金色が薄れ、ピンク色の地金が露出することがあるのです。
また、下地の金属が空気や汗に反応して酸化し、赤茶色に変色したり、緑青と呼ばれる青緑色のサビが発生するケースもあります。
さらに、銀色の下地(金属ニッケルなど)が見える場合も、メッキ加工品と判断する材料になります。
全体の色にムラがあったり、部分的に黒ずみやくすみが生じていたりする場合も、純金ではなく金メッキである可能性が高いというわけです。
K24GPは売れる?
K24GPは、表面に24金のメッキ加工が施された製品であり、純金製ではないため地金としての価値はありません。とはいえ、「売却できるのか」「処分すべきか」と迷ってしまうこともあるでしょう。
実際のところ、製品の状態や需要などの条件によっては、K24GPにも買取価格がつくことがあります。
ここでは、K24GPが売れる場合の条件や買取価格、高く売るための確認ポイントを解説します。
基本的に素材価値はないが売れることもある
K24GPは、銀や銅などの金属を土台に、表面に24金を薄くコーティングしたものであり、金の含有量はごくわずかです。そのため、純金製品のように重さ(グラム)に基づいた査定は行われず、地金としての価値は基本的に認められていません。
とはいえ、K24GP製品がすべて無価値というわけではありません。デザイン性やブランドの評価によっては、メッキ製品でも買取価格がつくことがあります。たとえば、保存状態のよい記念品や贈答品、工芸的価値の高いアイテム、有名ブランドのアクセサリーであれば、素材以外の付加価値が評価される場合があるのです。
また、ダイヤモンドなどの宝石があしらわれたアクセサリーについては、宝石部分に対して査定が行われ、買取につながるケースもあります。
K24GPの買取価格
K24GPはグラム単位での査定は行われず、製品ごとの状態や付加価値に応じた評価となります。K24GPのアクセサリーであれば、買取金額の目安は数百円〜数千円程度にとどまることが多く、純金製品と比べると査定額は大きく下がってしまうケースがほとんど。
ただし、査定額は製品の保存状態や付属品(箱・保証書など)の有無、ブランドの有無によって大きく変わります。たとえば、人気ブランドのアクセサリーであれば、例外的に高額査定となることがあるのです。
実際に当社では「CHANEL(シャネル)」のココマークイヤリング(GP)を39,000円、「CELINE(セリーヌ)」のノット エクストラシンブレスレット ゴールド(GP)を22,100円で買い取った実績があります(2025年9月時点の情報)。
しかし、ノーブランド品や中堅ブランド品の場合は、査定額がつかず買取不可となるケースも珍しくありません。とくに、メッキの剥がれや付属品の欠品がある場合は、評価が大きく下がる傾向があります。
メッキの状態が良好で、付属品がすべてそろっている製品ほど、真贋判定も行いやすく、査定にも有利です。
K24GP製品全体として高額買取が期待できるわけではないため、実際の評価はケースバイケースであることを念頭に置いておくことが大切です。
金・貴金属の買取詳細についてはこちらをご覧ください。
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※買取金額は過去のお取引の実績で、現在の買取金額を保証するものではございません。実際の買取価格は、お品物の状態、相場、在庫状況により変動いたします。
高く売るために確認するポイント
K24GP製品の査定額を少しでも高めるには、いくつかのポイントを確認しておくことが重要です。
たとえば、シャネルやグッチなどのブランド品かどうか、箱や保証書といった付属品が揃っているか、ピアスやイヤリングなどはペアで揃っているかなどが評価の判断材料となります。
ブランド製品では、購入時の付属品が揃っていることで真贋確認がしやすくなり、査定額が上がる傾向があります。
また、金メッキ層に傷や剥がれが少なく、全体的に綺麗な状態が保たれていれば、評価にプラスとなる場合があるのです。
売却を検討する際は、事前に軽くお手入れをしておくのも効果的です。
・ブランド品の箱や保証書など、付属品がそろっているか
・ピアスやイヤリングは、きちんとペアでそろっているか
・金メッキ層に剥がれが少なく、よい状態を保っているか
・お手入れがされているか(見た目がきれいか)
当社では、対応可能な製品について一点ずつ丁寧に査定を行っております。「金メッキだから難しいかもしれない」と感じる場合でも、まずはお気軽にご相談ください。
K24GPは金メッキ!ただ売れるケースもある
ここまで、K24GPの特徴や見分け方、売却時のポイントについて解説してきました。
K24GPは24金メッキ仕上げであるため、純金製品のような高額査定は基本的に期待できませんが、製品によっては一定の価値が評価されることもあります。
ご自宅で眠っているK24GPの金杯やアクセサリーが、ブランド品や保存状態が良好であれば、査定額がつく可能性も十分にあります。
有名ブランドやペアでそろった美品などは、買取対象となるケースが多く、知らずに捨ててしまうのはもったいないかもしれません。
当社では、金メッキ製品でも無料査定を受けることができ、査定のみでも費用は発生しません。少しでも気になる品があれば、まずは無料査定を試してみてはいかがでしょうか。