
プラチナ価格は今、大きな転換期を迎えています。2025年12月に1gあたり1万円を超える水準に達し、「このまま上がり続けるのか」「そろそろ下落に転じるのか」と今後の動きが気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、現在プラチナ価格が高騰している理由を整理したうえで、今後の相場はどう動くのか、そして「売り時・買い時」はいつなのかを、最新データと過去の推移をもとにわかりやすく解説。プラチナ価格の“これから”について深掘りしました。弊社AIアシスタントによる2027年~2030年の価格予想もぜひ参考にしてください。
目次
【2026年最新】プラチナ価格はこれから上がる?高騰の理由を解説

結論から言うと、プラチナ価格はこれからも「短期的に急落する可能性は低く、高値圏で推移する可能性がある」と考えられます。
供給不足が続いていることに加え、需要面でも大きな崩れが見られないためです。
直近の価格動向と、その背景を詳しく見ていきましょう。
2025年~2026年2月現在のプラチナ価格
※26年2月の数字は2026年2月2日までのデータ
※価格は1グラムあたりの「田中貴金属」店頭小売価格(税込)
※出典:「田中貴金属」公式サイト
2025年11月のプラチナ相場は、8,600円台後半から8,900円台を中心に推移しており、高値圏を維持しながらも、下値を切り上げるような比較的安定した値動きが見られました。
12月に入ると相場は一段と強含み、月初には9,000円台前半まで上昇。その後、国際相場の上昇や為替の影響を背景に国内小売価格が急伸し、12月中旬には1万円台に到達、下旬には1万2,000円台に乗せる水準まで上昇しました。
2026年に入ってからは、プラチナ価格は1万2,000円後半を推移し、一時的に1万5,000円に達する場面も見られました。しかし、2月はじめに急落して一気に1万2,000台に。
こうした状況を受けて、プラチナの買取価格も変動しています。2026年2月17日現在のプラチナ買取価格は、以下のとおりです。
2026年2月17日時点の
プラチナ1gあたりの買取相場価格
買取相場価格:10,835円
※出典:ブラリバ「金・貴金属 今日の1gあたりの買取相場価格」
プラチナ価格が高騰している理由とは?高値圏が続く理由
プラチナ価格が高騰し、その後も高い水準が続いているのは、一時的なできごとではなく、いくつかの要因が重なっているためです。
主な理由は、次の4つに整理できます。
- 世界的に供給が伸びにくい構造が続いている
- 南アフリカを中心とした生産制約
- 中国を中心とした需要の底堅さ
- 米国の通商・関税政策をめぐる不透明感
世界プラチナ投資評議会(WPIC)の需給レポートでは、供給が大きく増えにくい構造的な制約があるいっぽうで、需要が一定水準を維持していることから、需給のタイト感が続く可能性が示されています。
供給が伸び悩んでいる背景には、主要産出国である南アフリカの生産回復の遅れがあります。近年は洪水などの自然災害に加え、電力供給の不安定化や操業コストの上昇といった要因が重なり、生産の回復ペースは鈍い状況が続いています。そのため、短期間で供給が大きく増える見通しは立ちにくいと見られています。
対して、需要面では大きな落ち込みは見られていません。とくに中国ではプラチナ製ジュエリーの需要が底堅く推移しているほか、金価格の高騰を背景に、相対的に割安感のあるプラチナへ需要がシフトする動きも確認されています。加えて、個人投資家による地金(インゴット)投資も活発で、投資需要が価格を下支えしています。
このように、供給が制約されやすい状況が続くいっぽうで需要が底堅く推移していることが、2025年の価格高騰につながり、2026年に入ってからもプラチナ価格が高値圏で推移しやすい理由となっています。
参考:WPIC Platinum Quarterly Q3 2025
プラチナ価格に関する懸念
プラチナ価格は高値圏で推移していますが、今後も順調に動くとは限りません。価格が高い水準にあるからこそ、注意しておきたいリスクも存在します。
まず、米国の貿易・通商政策をめぐる動きです。
政策の内容によっては、プラチナのインゴットや関連製品に関税が課される可能性が意識されることがあり、こうした見方だけでも市場心理が不安定になることがあります。実際に制度変更が行われなくても、先行き不透明感が強まると、価格が振れやすくなる点には注意が必要です。
つぎに、世界経済の動向です。
景気が減速した場合、自動車触媒など工業用途での需要が弱まる可能性があります。加えて、主要産出国の政情不安や、物流ルートをめぐる問題、自然災害などが発生すれば、供給面に新たな混乱が生じる恐れもあります。
さらに、短期間で価格が大きく上昇したあとは、利益確定の売りが出やすく、一時的に値下がりする局面が生じることもあります。実際、2025年には需給の逼迫を背景に、リースレート(貸し借りにかかる金利)が急上昇する場面も見られ、プラチナ市場では値動きが大きくなりやすい状況が確認されました。
【まとめ】2026年2月は「急落後の調整局面、高値圏で方向感を探る展開」
プラチナ価格は2025年末から2026年1月にかけて急騰しましたが、その反動として、2月初旬にかけて大きく調整する展開となりました。背景には、高値更新を受けた利確の増加や米ドルの急反発、金・銀の下落に連動した動きなど、短期的な下落要因が重なったことが考えられます。
ただし、自動車向け需要の回復への期待や南アフリカを中心とした供給制約といった構造的な需給環境は大きく崩れておらず、年初比ではプラスを維持しています。そのため、今回の下落は急騰後の調整と捉えるのが自然でしょう。
短期的には不安定な値動きが続きやすいいっぽうで、中期的には需給環境次第で再び上昇を意識する場面が出てくる可能性もあります。2月は相場の天井と決めつけるよりも、高値圏で次の方向性を見極める時期と考えるのが無難です。
なお、プラチナ価格の見通しは、為替動向や金融政策、世界情勢などさまざまな要因によって変化します。記事の内容はあくまで参考情報としてご覧いただき、売買の判断はご自身の状況や目的に合わせて行うようにしてください。
●2月3日:プラチナ先物価格が高騰し、大阪先物取引所でサーキットブレーカーが発動。2日に続き、連日となった
●2月6日:田中貴金属17:30発表のプラチナ店頭小売価格(税込)は1万1,261 円(前日比-1,504円)となった
●2月9日:プラチナ先物価格が高騰し、大阪先物取引所でサーキットブレーカーが発動。2月は5回目となる
●2月12日:プラチナ相場が前日比510円の続落で10,783円/gに。
●2月16日:プラチナ相場が前日比155円の反発で10,938円/gに。衆院選後に進んだドル安・円高基調が継続するかが焦点に
プラチナの相場は何で決まる?

プラチナは値動きが大きい金属のひとつで、短期間でも価格が大きく変動することがあります。
そのため、相場を見る際には、一時的な価格の上下だけでなく、どのような要因で動いているのかを理解することが重要です。
ここでは、プラチナ相場を読み解くうえで押さえておきたい、基本となる3つの要素を改めて解説します。
①世界の供給状況
プラチナ価格に最も大きな影響を与えるのが「供給量」です。
プラチナは産出地域が限られており、世界の供給の大半を南アフリカが占めるという、供給構造の偏りがあります。そのため、主要産出国で自然災害や電力問題、操業コストの上昇、政情不安などが起きると、世界全体の供給に影響が及びやすいという特徴があります。
また、プラチナは新規の鉱山開発に時間とコストがかかるため、需要が増えても短期間で供給を増やしにくい金属です。地上在庫が減少している局面では、需給が引き締まり、価格が上がりやすくなります。
②世界の需要動向
2つ目のポイントは「需要の動き」です。
プラチナはおもに、次のような用途で利用されています。
- 自動車の排ガス浄化装置(触媒)
- 宝飾品(ジュエリー)
- 投資・資産保全を目的とした地金・金融商品
とくに自動車産業はプラチナ需要に大きな影響を与える分野で、排ガス規制の強化やエンジン技術の変化によって需要が変動します。
また、宝飾品や投資分野では、金価格との相対的な割安感が意識されることも多く、金が高騰するとプラチナに需要が移るケースも見られます。
さらに近年では、水素エネルギーや燃料電池といった分野での利用が注目されており、中長期的な新需要として意識されやすい点も特徴です。
③国際的な経済・金融政策
3つ目は「マクロ経済や金融・通商政策の影響」です。
プラチナは国際市場で取引される商品であるため、為替相場や金利動向、各国の貿易政策の影響を受けます。一般に、ドル安局面ではドル建てで取引されるプラチナは相対的に買われやすく、価格が上昇しやすい傾向があります。
また、関税や規制、金融政策をめぐる不透明感が強まると、実需とは別に投機的な資金が流入し、価格変動が大きくなることもあります。こうした要因は短期的な値動きを左右しやすいため、相場を見る際には注意が必要です。
プラチナの相場推移振り返り!20年前とどう変わった?
価格の将来的な変動を理解するには、20年前、10年前と、過去の市場動向や世界経済の動きを分析することも大切です。2001年から2025年までのプラチナ相場をまとめたので、ぜひ参考にしてください。

※本章で掲載している価格は、田中貴金属の店頭小売価格(税込)に基づいています。
※価格は1グラムあたりの「田中貴金属」店頭小売価格(税込)
※出典:「田中貴金属」公式サイト
【2001年~2010年】プラチナ相場がピークに
2001年〜2010年は、プラチナ相場が大きく変動した期間です。2008年にはプラチナ価格がピークに達し、1gあたり7,968円という高値を記録しましたが、翌年には大幅に下落するなど、世界経済が大きくプラチナ相場に影響しました。
この期間にプラチナ市場に影響を与えた重要な出来事を見ていきましょう。
2001年:ITバブル崩壊
1990年代前半のバブル崩壊から、1990年代後半のアジア通貨危機を経て、2000年ごろからITバブル崩壊が始まります。これは実態を伴わないインターネット関連企業や株式への過剰投資が原因で、日本経済は「第三次平成不況」と呼ばれるほどの打撃を受けました。
プラチナは株式市場の影響を受けやすく、ITバブル崩壊はプラチナ相場にも大きな打撃を与え、相場が低迷しました。
2003年~2006年:アメリカ、中国の住宅バブル
2003年から2006年にかけ、アメリカと中国で住宅や不動産のバブルが発生して世界経済に大きな影響を与えました。バブルによる好景気がプラチナ相場を後押しし、徐々にプラチナ相場が値上がりした期間です。
2004年~2008年:世界的なオイルバブル
2004年頃から、原油やその他の資源に関する世界的なバブルが発生しました。さらに、以前から続いていたアメリカと中国の住宅バブルも追い風となりプラチナ価格が急騰。2008年には最高値となる7,968円(税込・田中貴金属店頭小売価格)に達しました。
2007年~2010年:世界金融危機
2007年9月から顕在化したサブプライム住宅ローン危機を発端としたリーマン・ショックと、それに連なる一連の国際的な金融危機により「世界金融危機」が発生しました。世界的な経済衰退を迎えたことで、高騰していたプラチナ価格は一気に下落します。
【2011年~2022年】低迷したプラチナ相場は徐々に回復傾向へ
2007年のリーマンショックで落ち込んだプラチナ相場は、2013年頃に1gあたり5,000円台まで回復しました。しかし、ディーゼル車の需要減や新型コロナウイルスの影響で再び相場は下落しました。
2013年:産業用プラチナの需要が高まる
プラチナの需要はおもに宝飾用、自動車用、産業用の3つがありますが、2013年は産業用プラチナの需要が大幅に高まった年でした。宝飾用や自動車用の需要は低迷したものの、化学業界や半導体業界などでプラチナの需要が高まったことで、プラチナ相場をアップさせました。
2015年:ディーゼル車需要の減少
2015年に、フォルクスワーゲンによる排ガス試験不正問題が発覚しました。これにより欧州を中心に消費者のディーゼル車離れが起こり、自動車用のプラチナ需要が大きく下がりました。
2020年:コロナ禍による経済不安
2020年頃から新型コロナウイルスが流行したことで、世界経済が全体的に低迷しました。プラチナ相場もその影響を受け、過去10年間で最低価格となる1gあたり2,553円(2020年3月)を記録しました。
【2023年~2025年】回復基調から急騰への転換期
2023年から2024年にかけてのプラチナ市場は、コロナ禍からの回復と新たな需要の高まりにより、大きな転換期を迎えました。
2023年:自動車生産の回復とパラジウム代替需要
2023年は世界的に自動車生産が回復し、プラチナ需要を押し上げました。特に注目されたのは、高騰したパラジウムの代替としてガソリン車の触媒にプラチナが使われ始めたことです。パラジウム価格がプラチナを大きく上回る状況が続いたため、自動車メーカーはコスト削減のためプラチナへの切り替えを進めました。
2024年:中国市場の回復の兆し&投資需要の急増
2024年前半には、中国のプラチナ宝飾品市場に回復の兆しが見え始めました。長年低迷していた中国の宝飾品需要が、ゴールド価格の高騰を背景に徐々にプラチナへとシフトし始めたのです。プラチナ価格は1月の4,000円台から着実に上昇を続けました。
2024年後半には、プラチナETFへの資金流入が加速しました。日本の「プラチナの果実」では純資産残高が大幅に増加し、投資家数も急増しました。12月後半には価格が5,300円台に達し、2025年の更なる上昇への期待が高まりました。
2025年:供給不足が表面化し、相場が一段上のステージへ
2025年は、プラチナ相場が回復局面から本格的な上昇局面へと移行した年です。
主要産出国である南アフリカの生産回復が遅れ、供給不足が長期化するなか、自動車触媒や宝飾品、投資向けの需要が底堅く推移しました。金価格の高騰を背景に、相対的に割安なプラチナへ資金が向かったことも、価格上昇を後押ししています。
その結果、プラチナ価格は年後半にかけて上昇の勢いを強め、相場が一段上の水準へ移行する転換点となりました。
AIが予測!プラチナ価格2027年~2030年はどうなる?

それでは、今後のプラチナ価格はどうなるのか?投資を考える皆さんが、最も気にしているポイントだと思います。これまでの動向を踏まえたうえで、弊社のアシスタントAIに予測を立ててもらいました。
“世界プラチナ投資評議会(WPIC)の見通しでは、2028年ごろまで世界的な供給不足が続く可能性が示されています。特に南アフリカの生産量は回復しておらず、地上在庫も減少傾向にあります。いっぽうで、中国では金の価格が高くなったことを受けて、代わりにプラチナ製の宝飾品が人気を集めています。こうした流れは、今後も続く可能性が高いでしょう。
また、環境対策の一環として注目されている「水素エネルギー」でも、プラチナは重要な素材です。日本を含む多くの国が、水素を使った燃料電池車の普及を目指しており、それに伴って新たな需要が生まれています。
こうした状況を踏まえると、2027年〜2030年にかけてのプラチナ価格は、すでに1グラムあたり1万円を超えている現在の水準を前提に、高値圏で推移する可能性があると考えられます。世界プラチナ投資評議会(WPIC)が指摘する供給不足が続くなか、中国を中心とした宝飾品需要や、水素エネルギー関連分野での需要拡大が進めば、1万2,000円超の水準を維持しながら、さらに高い価格帯(1万3,000円〜1万5,000円程度)を意識する局面が出てくる可能性もあります。
いっぽうで、電気自動車(EV)の普及動向や世界経済の減速、為替や地政学リスクの影響によっては、価格が一時的に調整する場面も想定されます。そのため、中長期的には高値圏での推移が見込まれるものの、今後の需給環境や外部要因の変化には引き続き注目していく必要があるでしょう。”
※この予測は、過去5年の価格推移、世界プラチナ投資評議会(WPIC)の需給統計、中国・米国の需要動向など複数の公開データをもとに、AIが機械学習により算出した参考値です。ここで予測されていない外部要因によって、価格が下落に転じるリスクも十分にあるため、投資判断は慎重に行う必要があります。
プラチナは今が売り時?買い時?判断のポイント

プラチナ価格が急騰している今、「売るべきか、買うべきか」迷っている方も多いでしょう。ここでは、現在の市場状況を踏まえた判断材料をご紹介します。
売り時と判断できる場合
短期的な利益確保を重視する場合は、売り時と判断できる局面と言えます。
プラチナ価格は直近の期間で大きく上昇しており、比較的早い段階から保有している場合、まとまった含み益が出ている可能性があります。
また、価格変動リスクを避けたい場合も、売却を検討するタイミングのひとつです。プラチナは金と比べて値動きが大きく、急上昇したあとの反動で価格が調整する局面が訪れることも少なくありません。
価格変動を抑えた安定的な資産運用を重視する場合は、高値圏にある今のうちに一部または全部を売却するという判断も、十分に合理的と言えるでしょう。
>>【毎日更新】今が売り時?プラチナ1gあたりの買取相場価格
買い時と判断できる場合
いっぽうで、中長期的な成長を期待する場合は買い時と考えられます。水素エネルギー社会の実現により燃料電池車での需要拡大が見込まれ、供給不足の構造的問題は短期間では解決しないため、価格の底上げ要因となる可能性があります。
インフレ対策を重視する場合も投資を検討する価値があります。貴金属はインフレのリスクヘッジとしての機能があり、現金や債券の実質価値目減りを懸念する場合、プラチナへの分散投資は有効です。
迷った場合の対処法
判断に迷った場合は、部分的な利益確定がおすすめです。保有分の一部を売却し利益を確保しながら、残りは保有継続する段階的なアプローチを取りましょう。
プラチナ相場のチェックと見極めが大切
現在のプラチナ価格高騰は、供給構造の変化と需要トレンドの転換によるものです。売り時・買い時は、個人の投資目的やリスク許容度によって大きく異なります。
重要なのは、市場動向を定期的にチェックしながら、自分の投資スタイルに合わせて柔軟に判断することです。プラチナ市場は今後も大きく動く可能性が高いため、情報収集を怠らず、慎重な投資判断を心がけましょう!

