【2026年最新】金投資は「やめとけ」と言われる理由を解説!メリット・デメリットから見る初心者向け情報も紹介

金の国内店頭小売価格(税込)が2025年9月29日にはじめて1グラムあたり2万円を超えました。近年の金価格上昇を受けて、「金に投資して資産を増やしたい!」と思った方も多いはず。

しかし、投資家やSNSの投稿では「金投資はやめとけ」という声も少なくありません。これはなぜなのでしょうか?

この記事では、「金投資はやめとけ」といわれる理由(デメリット)とメリットを解説します。金投資に興味のある方は、最後までぜひご覧ください。

※本記事に記載された将来の価格見通しや市場動向は、複数の業界レポートや公開情報をもとに編集・推定したものであり、いかなる投資判断を保証するものではありません。金の売買はご自身の判断と責任において行ってください。
※本記事は価格動向の整理と判断材料の提示を目的としたものであり、特定の売買行動を推奨するものではありません。

なぜ「金投資はやめとけ」といわれる?7つのデメリット

「金投資はやめとけ」といわれる理由は、さまざまなデメリットやリスクがあるから。株式投資などとは異なる特徴やマイナスにつながりやすい側面を理解しておきましょう。

①利益や配当を生まないから

「金投資はやめとけ」といわれるもっとも大きな理由は、金自体が利益を生まない資産だからです。

会社の株式は、その会社が利益を上げることで、株式の上昇や配当金といった恩恵が受けられます。また、債券や預貯金には利子がつきます。これらの金融資産は「持っているだけ」で利益を生むのです。保有することで得られる利益を「インカムゲイン」といいます。

しかし、金を保有しているだけでは、インカムゲインを期待できません。金投資で利益を得るためには、買い値より高く売り、「キャピタルゲイン」を狙うほかないのです。

用語解説
インカムゲイン:資産を保有することで得られる利益のこと。株式の配当金や投資信託の分配金、不動産の家賃収入、債券・預貯金の利子などが該当する。
キャピタルゲイン
:売買差益のこと。購入時の価格より高い価格で売ることで、その差額が利益になる。

②コスト(手数料)が大きいから

金投資は、「購入」「保管」「売却(換金)」のいずれにおいてもコスト(手数料)がかかります

たとえば、純金積立は購入手数料がかかります。購入手数料の目安は、一般的に購入金額の1.65%~3%程度。しかし、購入(積み立て)のたびにかかるため、たとえ数%だとしても侮れません。

仮に毎月1万円の積み立てで、2%の購入手数料がかかる場合、年間2400円の手数料が別にかかるというわけです。

そのほか、金投資にはさまざまなコストが存在します。以下のコストの一例を参考にしてください。

【金投資にかかるコストの一例】

投資方法おもなコスト
金地金・金貨購入手数料
保管料(貸金庫など)
純金積立購入手数料
年会費
保管料
信託財産留保額
投資信託購入手数料
信託報酬

 

③税金がかかるから

金の現物を売却して得た利益は総合課税の譲渡所得に区分されるため、税金がかかります

所得に応じた税率(所得税・住民税合わせて最大55%)が適用されますが、50万円の特別控除があり、5年以上保有している場合は課税対象が50%に軽減されます。

ただし、一部のETF(※)はNISAを利用できる商品があります。NISA対象の金価格に連動する国内ETFで投資を行うなら、売却益に対して税金はかかりません。

※ETFのしくみや特徴については、このあとの「多様な金投資のバリエーション」で紹介します。

④価格変動リスクが高いから

金価格は、世界経済、地政学的リスク、各国の金融政策、為替レートなど、多くの要因で日々変動するもの。短期間で数%の値動きも珍しくなく、価格変動のリスクが高い資産ともいえます。そのため、短期間の投資では利益を出しにくいといえるでしょう。

さらに、投資方法によっては現金化するまでに時間がかかる場合があります。投資信託やETFならスマホひとつで瞬時に売却できますが、現物の金は違います。店舗や業者への持ち込みが必要となり、即日現金化できないケースも多いのです。「この値段で売りたい!」と思ってから数日経過すると、買取価格が大きく変わってしまうことも考えられます。

⑤為替の影響を受けやすいから

金はドル建てで取引されることが多いため、為替の影響を強く受けます。

一般的に国内の金価格(円建て)は、円安になると上がりやすく、円高になると下がりやすい傾向にあります。

ただし注意すべきは、ドル建て価格が横ばいでも、円安によって“見かけ上の値上がり”となるケースがあることです。この場合、円の価値が下がった分だけ金が高く見えるだけで、実質的な資産価値が増えているわけではありません。逆に、円高局面ではドル建てで値下がりしていなくても、円換算での評価額が下がることもあります。

⑥保管方法によるリスクがあるから

現物の金投資を行う場合、保管方法によってさまざまなリスクが生じます。

金を自宅で保管する場合、盗難や紛失のリスクが発生します。火災保険では、貴金属が十分に補償されないケースが多いのが現状です。現物の金を銀行の貸金庫に預ける手もありますが、年間1万6,000円~3万円程度の保管コストがかかります。

また、業者に預ける場合は「消費寄託方式」が一般的です。これは、預けた金と同種・同量の金を返す契約であり、預けた時点で所有権は業者側に移ります。そのため、業者が破綻した場合に返還されないリスクがある点には注意が必要です。

⑦高水準から大きく下落する懸念があるから

2025年9月に金価格は史上初の1グラム2万円超を記録し、非常に高い水準で推移しています。

ただし、過去のデータを振り返ると金価格は高値をつけたあとに大きく下落するパターンがよく見られます。

たとえば、金ETFの代表格「SPDR Gold Trust(GLD)」は2011年8月の高値から約45%下落し、回復までに約4年半を要しました。現物の金も同じく、2011年9月の高値から2015年末にかけて約44%下落しています。

こうした歴史から、「高い水準で投資を始めるのはリスクが高い」という見方もあるのです。


金投資のメリット

ここまでは金投資のデメリットを紹介してきましたが、それでも多くの投資家が注目するのには、理由があります。

「有事の金」「安全資産」といわれる「金」は、現在の世界情勢や状況においてメリットがあるのです。ここでは、2つのメリットについて解説します。

①安全資産としての価値が安定している

「有事の金」という言葉があります。

2020年の新型コロナウイルスの世界的な流行、2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻などの「有事」では、株式や通貨が大きく値下がりする中で、金価格は上昇しました。これこそが金投資最大のメリットです。

世界情勢や会社の業績によって金そのものの価値が失われることはありません。そのため、資産の一部として金を持っておくと、リスク分散になるのです。

②資産のインフレ対策になる

インフレーション(インフレ)で物価が上がると、現金の価値が目減りします。つまり、預貯金だけでは実質的に資産が減ってしまうのです。

そんなとき、実物資産の金がインフレ対策になります。実際、2021年後半から日本国内の物価上昇が続いており、インフレ対策として金投資を検討する人が増えています。

上記でも触れたように、資産の一部を金で保有しておくと、インフレ対策に有効です。


2025年~2026年の金相場動向

2025年9月、金価格は1グラムあたり2万円台を突破し、史上最高値を更新しました。おもな上昇要因は以下の通りです。

  • 世界各国の中央銀行が金の保有量を高めており、価格の下支えになっている
  • 地政学リスクが高まりにより、安全資産の金へ資金流入が続いている
  • 円安の進行が続いており、円建ての金価格が押し上げられている

これらの要因が重なり、2026年1月現在も金価格は高水準を維持しています。ただし、市場では「過熱感が強まりすぎている」という見方もあり、今後の動向には注意が必要です。

金相場のより詳しい推移や、AIによる最新のデータ分析・見通しについては、以下の記事で解説しています。ぜひあわせて確認ください。
>>金価格は今後どうなる?10年後・20年後のAI予想も!


多様な金投資のバリエーション

金投資には複数のアプローチがあります。現物保有だけが選択肢ではありません。ETFやほかの資産との組み合わせなど、さまざまな運用方法が存在します。

現物投資は手元に資産を置ける安心感がある反面、コストや保管の課題があります。状況によっては、ほかの手段のほうが効率的な場合もあるのです。

あなたの投資目的や資産状況に最適な方法を見つけるため、主要な選択肢を比較してみましょう。

①金ETFに投資する

現物の金を持たずに金投資ができるのが金ETFです。

金ETFとは、金価格に連動する上場投資信託のこと。上場している(市場に出回っている)ため、株式と同じように好きなタイミングで売買可能なのです。

【代表的な金ETF】

名称信託報酬NISA対象特徴
【1540】純金上場信託(現物国内保管型)0.539%希望すれば現物の金と交換可能
【1326】SPDRゴールド・シェア0.44%世界最大の金ETF
【314A】iシェアーズ ゴールド0.22%2025年新規上場の最新ETF

※表は横にスクロールできます

純金積立と比べると、金ETFはコスト面で大きな優位があります。

純金積立では手数料やスプレッドを含めて年間3~4%かかることもありますが、金ETFなら0.22~0.44%程度に抑えられます。さらにNISA対象のため、NISA口座を利用すれば売却益に税金がかからないのも魅力です。

いっぽうでデメリットもあります。金ETFは実物を直接持つことはできません。そのため「手元に現物資産を置きたい」という方には向いていません。

②分散投資

投資の格言に「卵を一つのカゴに盛るな」というものがあります。
すべての卵を一つのカゴに入れてしまうと、カゴを落としたときに全部割れてしまう。つまり一つの投資先に集中させると、その投資先が値下がりしたときに大きな損失となってしまうという意味です。

金投資をする場合も、「資産全体の一部」として取り入れるのが基本です。

配分例

  • 株式:60%
  • 債券:30%
  • 金などの代替資産:10%

このように分散させることで、一つの投資が値下がりしても他の投資でカバーしやすくなります。
安定した収入を重視する場合は、配当や分配金がある商品も組み合わせましょう。

組み合わせ候補

  • 不動産クラウドファンディング:1万円程度から始められ、年3~8%の分配金が期待できる
  • 高配当株:年1~2回の配当金が受け取れる株式

金は価格上昇による売却益は狙えますが、配当や利息はありません。だからこそ「値上がりを狙う資産(金)」と「定期収入を生む資産(株・不動産)」を組み合わせることが重要なのです。

③投資スタイルに応じた選択肢

金投資にはさまざまなアプローチがありますが、重要なのは「どのタイミングで買うか」よりも、「自分の投資スタイルにどの手段が合っているか」を見極めることです。

投資スタイルごとの選択肢を以下に紹介します。

  1. 長期安定志向
    ・新NISAを利用した金ETFの積立が有効
    ・コストを抑えつつ長期的な値上がりを狙える
  2. 現物資産の安心感を重視
    ・純金積立や地金購入を選ぶ
    ・保管コストはかかるが「手元に置く安心感」がある
  3. 収益のバランスを求める
    ・金だけでなく、不動産クラウドファンディングや高配当株と組み合わせる
    ・「値上がり益」と「定期収入」を分散させられる

このように、金の価格そのものを追いかけるよりも、自分の資産配分や投資目的に合った方法を組み合わせることが、代替手段を活かした賢い運用につながります。


金投資を検討する際の判断基準

金投資には賛否両論があります。
メリットもデメリットも存在し、「正解」は人それぞれです。

重要なのは、あなた自身の資産状況や投資目的と照らし合わせて、“自分にとって本当に必要な投資か”を見極めることです。

金投資は、価格変動や為替の影響を受けるいっぽうで、長期的な資産保全やインフレ対策としての価値もあります。
そのため、どんな目的で投資するかによって「向き・不向き」が大きく変わります。

金投資がおすすめの人

以下のような方には、金投資が比較的向いているといえます。

  • 長期的な資産保全を重視する人
    金は短期的な値動きよりも、数年〜数十年単位での保有に向いています。老後資産や子どもの教育資金など、「長期で守る」目的を持つ人に最適です。
  • インフレや経済不安への備えをしたい人
    物価上昇や円安、株価の急変といった局面でも、金は資産価値を保ちやすい傾向があります。“万一のときに備える保険的資産”として持つ価値があります。
  • 分散投資の一部として活用したい人
    株式や債券、不動産などをすでに保有している人が、リスク分散のためにポートフォリオの一部に金を組み込むケースは多いです。
  • 実物資産を手元に置いて安心したい人
    デジタル資産や紙の資産では得られない、“現物を所有する安心感”を重視する人にも向いています。
  • 少額から無理なく始めたい人
    純金積立や金ETFなどを使えば、月1,000円〜でもスタート可能。初心者でも比較的リスクを抑えて投資を体験できます。

慎重に検討したほうがよい人

いっぽう、以下のような目的で投資を考えている場合は注意が必要です。

  • 定期的な収入を重視する人
    金は配当や利息を生まないため、「持っているだけ」では収入が発生しません。安定収入を得たい人には株式や債券のほうが適しています。
  • 短期間での利益を狙う人
    金価格は世界情勢や為替に左右されやすく、短期トレードには不向きです。短期的な値上がり益を狙うなら他の金融商品を検討しましょう。
  • コストを最小限に抑えたい人
    現物保管料やスプレッド(売買差)、手数料など、他の投資よりコストが高くつく場合があります。
  • 複雑な仕組みを避けたい人
    純金積立・ETF・地金購入など、商品ごとに税制やルールが異なります。仕組みを理解せずに始めると、思わぬ損失につながるおそれがあります。

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2026年に金投資を考えるなら

現状を踏まえると、純金積立よりも新NISAを活用した金ETFのほうが、コスト面では明らかに有利といえます。
しかし最終的に大切なのは、あなた自身の「投資目的」と「資産状況」に合っているかどうかです。

判断のポイントは次の4つです。

  1. 投資期間はどのくらいを想定しているか?
  2. どの程度のリスクを許容できるか?
  3. 他の資産とのバランスは取れているか?
  4. 現物を保有する必要性はあるか?

金投資は、万能の正解があるわけではありません。
長期的な視点を持ち、自分にとって納得できる選択をすることが何より大切です。

投資は人生を豊かにするための手段。
あなたに合った方法で、無理なく続けられるスタイルを見つけてください。

参考・出典リンク
投資信託に係るリスクについて|みずほ銀行
金投資の基本ガイド|F-P メディア
Revisiting the Roles of Gold: Does Gold ETF Matter?|ScienceDirect
Gold ETF vs Gold Mutual Fund – Key Differences|Bajaj AMC
Liquidity in the Global Gold Market(世界の金市場の流動性)|SPDR Gold Shares
貴金属価格情報|田中貴金属

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